郡上市石徹白町の「ミニ水力発電」を見学 2011年10月22日(土)、研究所の企画「現地に学ぶツア−」を実施。今回は郡上市・石徹白町の「NPO法人やすらぎの里いとしろ」が取り組む、「ミニ水力発電」を見学しました。当日はあいにく雨の天候でしたが、金山のボストン美術館の前からマイクロバスで出発。23人が参加しました。 3.11福島第一原発の事故以来、原発に変わる自然エネルギーの一つとして、水力発電が注目を浴びています。特に、1000キロワット以下の「ミニ水力発電」は農業用水や中小河川で簡単に設置可能なことから、地産地消のエネルギーとして各地で取り組まれています。 石徹白で取り組まれているは、農業用水を利用した「らせん型水車」と「羽型水車」による発電です。「らせん型水車」(直径90a・長さ3b。特徴:あまり落差を必要としない。ゴミ詰まりが少ない)は幅30センチくらいの農業用水に設置されていて、約200キロワットの電力を発電し、街灯とNPOの事務所で使用されています。「羽型水車」(直径3b)は、「らせん型水車」の下流にあり農業用水を引いて水車を回し、750キロワットの電力は隣の農産品加工所で利用されています。 説明にあたったNPO法人理事長の久保田さんは、「両方の水車は関の橋梁関係の会社が作成に協力し、発電システムは私がインターネットで材料を集めて作りました。5〜6回の失敗を重ねましたが現在は安定的に電力を確保出来るようになりました。昨年はこの実験施設を約500人が見学に訪れましたが今年はもっと増えそうです。見学に来た人の食事の提供や宿泊、おみやげ、などで地域興しに一役買っています。将来は発電施設を増やして地域の電力をまかない、過疎・人口減少の町から自然エネルギーの町として地域を復興させたい」と夢を語られました。
帰りのバスの中では、参加者の中から「自分の町でも取り組みたい」と発言がありました。石徹白の山々は紅葉が始まっていました。あいにくの天候でしたが有意義な現地見学でした。